アレックス・アルトシュラー
略歴
アレックス・アルトシュラー博士(PhD、MSW、MA)は、ハイファ大学ソーシャルワーク学部 の上級講師です。クライシスリーダーシップ、レジリエンス、危機管理の分野の学者・公務 員であり、人道支援、緊急事態対策、災害リスクの軽減などの心理社会的、組織的、戦略 的、及び国際的な側面に焦点を当てて研究しています。
アルトシュラー博士は現在、イスラエルのイノベーション科学技術省で社会科学・人文科学 部門で最高責任者を務めています。以前は、イスラエル国家緊急事態管理局の研究開発創設 者及び部長、また緊急事態対策に関する国家情報・研究センターの設立委員長を務めていま した。2014 年 8 月には、フルブライトの博士研究員としてハーバード大学のクライシスリ ーダーシッププログラムに参加し、その後 2017 年 9 月からはシニアフェローを務めていま す。また、多くの国連や国際学術会議の諮問委員会のメンバーも務めています。さらに、 1998 年からボランティアでセラ・イスラエル危機管理センターの理事を引き受けていま す。
アルトシュラー博士は、20 を超える学術賞やフェローシップを受賞し、50 以上の学術会議 で発表を行い、40 以上の学術論文を発表しています。
私見ではありますが、IASSW はあらゆる領域において、特に COVID-19 や気候変動などの潜 在的かつ現在の重大な危機に直面するなかで、社会正義の人間的価値を広め、社会的包摂と 多様性を促進し、世界的連帯を強化する主要な組織機能としての役割を果たすべきだと考え ています。
1928 年に設立された IASSW は、ソーシャルワーク及びその他領域における主要なステーク ホルダーです。COVID-19 や気候変動、急激な技術変化、そしてこれらの及ぼす世界及び各 地域における不平等への影響など、世界的に大きな課題に直面しているなか、IASSW の強い 課題認識の声はより大きく認識されるべきだと考えています。国連は 2015 年に「持続可能 な開発目標(SDGs)」を決定しました。私は IASSW が率いるソーシャルワーカーとそのリー ダーシップは、IFSW と ICSW とともに、これらの目標を推進し、私たちの脆弱な世界をより 安全で包摂的、人間的な場所へと変える上で重要な役割を果たすべきだと信じています。
さらに、指数関数的に変化する技術の進歩は、ソーシャルワーク教育に大きな機会と課題を もたらすものであり、IASSW は積極的に関与するとともに、徹底的かつ批判的な検証を導く 必要があると考えています。
また、IASSW は世界中のソーシャルワーク教育機関をつなぐ唯一無二の立場にあります。オ ンライン対話・共有・学習のための新しい技術的プラットフォームは、限界はあるものの、 比較的低頻度な対面会議以上に、学校間の継続的な対話を強化・深化させる大きな可能性を 示唆するものです。私は、この対話・交流・協力のための補完的なツールをさらに推進する 必要があると考えています。
IASSW は、過去、現在、未来をつなぎながら、2028 年には早くも創設 100 周年を迎えます。 この記念すべき日に、我々は過去を振り返るとともに、今後数十年間にわたる IASSW コミュ ニティの戦略的優先事項を定義する慎重なプロセスを設定することが求められるべきだと考 えています。私のささやかな意見ですが、このプロセスには、グローバルな連帯と包摂を促 進する問題とあわせて、絶えず変化する世界において、最先端かつ真にグローカルなソーシ ャルワーク教育をいかに創造的・包括的に形成するのかという問題を含めることを検討する
べきでしょう。私たちの学生は、非常に危険であると同時に希望のもてる時期において、持 続可能かつ包括的な開発を促進する最前線で奉仕する真の権利と貴重な機会を持っているの です。
私は IASSW の壮大で深く人間的な使命に対して、微力ながら貢献ができることを誠に光栄に 思っております。
私の立候補をご検討いただき、深く感謝申し上げます。